【10月6日】作品紹介その5〜1991

みなさんこんにちは!本日の作品紹介は「1991」です。

こちらの作品は「日々の膜」と同じ運炭の施設にある作品です。

私達がこの施設に初めて足を踏み入れたとき、当時のまま時間が止まっている空間にとても驚きました。しかしやはりほこりをかぶっていて、発電所閉鎖から20年、という時間の経過を感じました。

そこでこの「1991」のコンセプトは「時の止まった当時へ戻ることのできる空間」です。制作者はnou me non 3年生で構成されたチームカクレボン。

「1991」の舞台になる運炭詰所にはふきんの上で逆さになった湯のみ茶碗やきゅうす、床に散らばるお菓子の箱に当時のメモ、雑誌。そして火気厳禁であったであろう作業場で唯一喫煙が許されたであろう場所である詰所ならではの灰皿と、そしてなんの吸い殻までありました。

この空間の特徴である「暗闇」。はじめは何がなんだかわからないと思いますが、ぼんやりと光る煙草の火のような光に目がなれてくると、だんだんと室内の全貌が見えてきます。普段視覚情報に頼りがちな私達が目だけではなく、鼻で、耳で、そして心でも当時を感じていただけたらなと思います。