【10月10日】作品紹介その10〜かえるのをまちわびて

火力発電所二階の向かって右手にあるこの「かえるのをまちわびて」。小さなたくさんの木の家がこちらをむいて建っています。

見ていただくとお分かりになると思いますが、この作品のモチーフは炭住です。
小さな炭住たちが同じ方向を向いて、働きにでる人たちの帰りを待っている。炭鉱は危険な仕事場です。家で待っている人たちははやく帰ってこないかなあ、と待っていたでしょう。また閉山した今ではもう誰も戻ってこない。そんな思いでつくられた作品です。
木造で同じ規格でつくられ、トタン屋根。このトタンは既に壊れてしまった本当の炭住の屋根を切り出したものです。

このトタンを作品にはる作業ですが、とても難しく、苦戦していたところなんと!近所に住んでいる方が手伝ってくれました。まさしくプロの技。次々とはやくきれいに屋根をつくっていく手さばきにとても感動しました。本当にありがとうございました!

制作者は美術部 nou me non4年生の伊藤里菜子。建築などを学ぶ空間デザインコースに所属しています。

次回の作品紹介は「窓際にもういない人」。nou me non4年工藤寛子による作品です。

そして来週で公開期間が終了します!皆様ぜひお越しくださいね!