清水沢駅の思い出展・オープニングトークイベント

「清水沢駅の思い出展」、おかげさまでスタートしました。

 

第1期は鉄道にフォーカス

2月くらいまでの第1期は鉄道にフォーカスを当てた展示です。

 11月1日

11月4日

  11月6日

 11月14日

徐々に展示物を増やしています。

中央の細長いモノは、昭和15年に清水沢駅が編纂した「清水沢駅史」という資料です。
手書き、文語体、旧仮名遣いで書かれているものを、清書しました。
当時「紀元2600年」を記念して、室蘭運輸事務所が企画した各区所の沿革をまとめる事業の一つとして制作されました。

当時の清水沢駅周辺の主要な産業は「三菱鉱業大夕張砿業所」「北炭清水沢火力発電所」「北澤アスパラガス工場」。
どこにどのくらい出荷しているか、通勤の時間帯は何時くらいかなど、鉄道駅の目線から描かれた、戦前の清水沢駅の様子がよくわかります。

 

記憶を浮かび上がらせる試み

反対側の壁面には昭和56年の地図があります。皆さんの思いを付せんで貼り付けて、まちの記憶を浮かび上がらせる試みです。

どんな個人的なことでも構いません。
おいしかったお店、今のまちを見ての感想…
ぜひ、皆さんもご参加下さい。

 

トークイベント盛り上がりました

11月15日(日)には、清水沢駅待合室でトークイベントを行いました。

お話いただいたのは、清水沢駅に40年以上勤務した中村賢さん(左)と、夕張市美術館元館長で、お父さんが清水沢駅に勤務していた上木和正さん(右)。
中村さんは夕張出身で、昭和44年の国鉄採用から平成23年の定年退職まで清水沢駅から異動しなかったという、非常に珍しい経歴をお持ちの元鉄道マンです。
一方上木さんの亡きお父さんは、中村さんの先輩にあたる方。上木さん自身、駅のすぐ横にあった鉄道官舎で育ちました。

会場は用意したパイプ椅子だけでは足りず、待合室の椅子に座ったり立ち見をする方もいて、この日ばかりは清水沢駅の待合室が人であふれました。

近隣にとどまらず、道外からやとてもお若い方もいました。
80歳以上の方も数名いらっしゃり(その中には上木さんのお母さんも!)、パネラーのお二人と対話して盛り上がりました。
なかには、巡業でお相撲さんが来て、うちに泊めたんだよ!なんていうお話も。

この様子は、「石炭回想録」作者である平中麻美子さん(右奥)によって、グラフィックレコーディングされました。
駅という現場で、その場所で働いていた方のお話を聞くことができるという貴重な機会を設けることができ、関係各位には心よりお礼申し上げます。

平中さんの作品も展示に追加しました。
当日のお話がよくわかるので、ぜひご覧ください。

地図に貼り付けられた付せんの数も増えてきました。
あなたの心の中にある記憶は、みんなで共有すべき大切な宝物です。
なぜなら、その積み重ねが形として現れているのが、今の夕張なのですから。