【10月5日】作品紹介その4〜日々の膜

しばらく更新が滞ってしまってごめんなさい!
今日からまた作品紹介をしていきたいと思います。

4作品目の今回は「日々の膜」を紹介します。

この作品は見にきてくださった地域の方々にとって最も馴染み深い作品なのではないでしょうか?この「日々の膜」の柄はもともと炭鉱住宅である清栄町の方々のお宅をお尋ねして、窓の磨りガラスの柄をフロッタージュ(凹凸のあるものの上に紙をのせ、鉛筆などで柄をこすりとること)したものです。

家庭で働く女性と炭鉱で働く男性。働きに出た後はお互いの姿を磨りガラスを通して見たり思ったりしていたはずです。そして時を経てこの作品は、その二者をふんわりと仕切る膜となっています。
いきなり押し掛けて町内の皆様を訪ねてフロッタージュしたい!と無茶なお願いをした私たちに、町内会長さんは温かくすばやく対応してくださり、またそれを聞いた清栄町の方々も優しく受け入れてくださいました。その際には畑でとれたたくさんの野菜やおやつなども差し入れしていただきました。本当にありがとうございます!
制作者は上遠野ゼミであり美術部 nou me non 4年でもある萩原拓矢です。
彼は普段見慣れたものでも新しい視点で見ると、新しい素敵な価値が見つかる、ということをテーマに制作したそうです。
実際に地域の方々は自分の家の磨りガラスが他の家と違っていたり、家の中でも何種類も違う柄が使われていたことに今回初めて気づいたそうです。
この作品は火力発電所向かって左手にある、運炭施設にあります。ちょっと離れにありますが、この施設に入ることができるのはなかなかありませんのでぜひ足をお運びくださいね。