お風呂のはなし-桑原真理子活動日誌


11月13日からオランダ在住のアーティスト、桑原真理子さんが清水沢コミュニティゲートに滞在しています。

Mariko Kuwarahara

 

 

桑原さんは日本を知る作品制作を行いたいと考え、現在拠点としているさっぽろ天神山アートスタジオから夕張へとやってきました。
まちを歩き、お店に入り、さまざまな方と接するうちに、どうやら「黒いダイヤ=石炭」に関心を持ったようです。

そんな彼女が毎日通う宮前浴場について、テキストを書いてくれました。

 

お風呂のはなし(2017年11月17日)

私の夕張での炭住生活も今日で5日目を迎えました。
ここで私の憩いの場所になっているのは何と言っても
キラキラ輝くパチンコパーラーハビン夕張店です。

というのは冗談です。

今日は宮前浴場での体験についてお話しします。
現在は市が運営する宮前浴場は、
昭和の香りがプンプンする昔懐かしいお風呂屋さんで、
まるで映画のセットのようです。

昨日もいつものようにお風呂に行ったら、
常連の女性二人がすでに中にいらっしゃいました。
私が自分の頭を洗っていると、優しそうなパーマの女性がもうひとりの女性の背中をゴシゴシとこすりだしました。
思わず私が「仲がとても良いんですね」と声をかけると、
パーマの女性が「炭鉱の町ではこれが普通だったのよ」と教えてくれました。
昔は3、4人の背中を流さなければいけなかったので、大変だったというお話しも聞くことができました。
実はパーマの女性は新しい家にお風呂があるにもかかわらず、誰かと話したくなると宮前浴場にいらっしゃるそうです。
残念ながら私の背中はゴシゴシしていただけませんでしたが、なんだかすごくジーンとしました。

宮前浴場は単なるお風呂屋さんではなく、
地域のつながりを支える場になっていることを痛感した夜でした。

今日は営業時間前の浴場内の様子を写真で撮らせていただきました
お風呂場がどうなっているか知りたい方は、
是非一度足を運んでみてください。


(文章・写真/桑原真理子)