菊池史子滞在制作日誌|6月7日(水)

下心を原動力にして、私たちの珍道中は前に進む。

今日は滝の上小学校の工藤議員に会うのが目的である。
その為には議会を傍聴する。
なぜなら議員には必ず伝えたい市民からの意見があるのだ…

「どうして滝の上の校歌はないの?」

今は閉鎖してしまった清水沢南支所で2020年に中間発表として展示をした時に聞いた声。
というのも2019年の撮影時、工藤議員は校歌を歌わずに撮影を切り上げたのだった。
「よし、来年、滝の上の卒業生集めてみんなで校歌歌おう!」と心強い言葉と素晴らしい提案をしてくれた。

「でも、全部終わっちゃったら、もう夕張こないの?」と工藤議員の先輩である千葉議員(楓小学校出身・2020年参加)がもっともな疑問を投げかけた。
でももしかしたら撮影に参加してくれる遠幌小の卒業生が永遠に見つからなくて、この作品は終わらないかもしれない。
「これじゃ本当に”終われない歌”になりますね。」と7年一緒に作品を作っている佐藤代表が笑いながら、魂を抜かれて煩悩しか残っていない私を写真に残していた。

(文・写真/菊池史子)